不動産投資を検討する際、日本では「駅からの距離」「築年数」「専有面積」といった条件が重視されがちですが、アメリカではこれらよりもエリアの将来性や治安、学区など地域の質に対する評価が圧倒的に重要視されます。
これは、裏を返せば「立地と地域属性さえ良ければ、築年数が古くても資産価値が維持・上昇する」ということ。日本人投資家にとっては、こうしたアメリカの評価スタイルを活かして、築年数に左右されずに安定した資産形成を図れるという大きな利点があります。
アメリカの不動産評価ポイント
治安(犯罪率)
治安の良し悪しは、アメリカの不動産評価で最重要視されます。とくにロサンゼルスでは、エリアによって治安レベルが大きく異なるため、安全な地域は資産価値が高く、賃貸需要も安定しています。
例:サン・マリノ、ランチョ・パロスパーデス、カラバサスなどは犯罪率が低く、住環境が整っているため、住宅価格は高騰傾向にあります。
学区(スクールディストリクト)
日本ではあまり意識されない「公立学校の質」は、アメリカ不動産では価格に直結します。良好な学区に属する住所はファミリー層からの人気が高く、需要が下がりにくいため、価格が安定または上昇しやすいです。
生活利便性(ウォーク・スコア)
「徒歩圏内に生活インフラが揃っているか」を数値化したWalk Score(0〜100点)は、投資家が物件を評価する際の一つの目安です。スーパーマーケット、学校、病院、交通機関へのアクセスが良いエリアほど、高評価となります。
物件自体より「エリア属性」が重要
アメリカでは、築年数が古くても価値が下がらない物件が多く存在します。というのも、土地の価値や周辺環境によって価格が形成されるからです。
逆に言えば、設備が豪華でも治安が悪いエリアでは価格が付きにくく、空室リスクも高くなります。
つまり、日本人がロサンゼルス不動産に投資する際は、「建物」より「場所」に注目することが成功のカギ。これは、日本と大きく異なるポイントです。
投資判断に役立つ数値指標
キャップレート(Cap Rate)
「物件価格に対する賃料収入」の割合を示す指標。日本の不動産における利回りと同じ意味です。ロサンゼルスでは平均4〜5%が相場とされており、安定した賃貸需要があることの裏付けでもあります。
日本の地方都市では10%を超える高利回り物件も見られますが、それらは空室リスクや資産価値の下落リスクを伴うケースが多く、安定的な投資先とは言い難い面もあります。それに対してロサンゼルスは、利回りこそ控えめでも、物件価値の下支えが強く、長期的には値上がりも期待できるという点で、トータルの収益性に優れた投資先といえるでしょう。
Zillow Zestimate や学区評価
アメリカの不動産サイトZillowでは、推定価格(Zestimate)や学校ランク、犯罪率マップなども公開されており、遠隔地からでも投資判断がしやすい環境が整っています。
Walk Score / Transit Score
都市部の再開発エリアなどでは、交通・徒歩利便性が改善されるとスコアが急上昇し、価格も連動して上昇する傾向があります。将来性の見極めにも役立つ指標です。
ロサンゼルスは投資価値の高いマーケット
ロサンゼルスは全米でもっとも人口が多く、多様性に富んだ経済圏を持ちます。
- IT、エンタメ、物流など複数の成長産業が集積
- 気候が温暖で、住宅需要が安定
- 不動産価格の長期的上昇トレンド
これらの要素から、ロサンゼルスは長期的なキャピタルゲインと安定収益が見込めるマーケットとして、多くの投資家から注目を集めています。
また、現地の物件検索・評価環境がデジタルで整っており、日本からでも事前調査・分析が可能。目利きの精度を上げやすいという点でも、日本人投資家にはチャンスです。
ロサンゼルスで現在最も注目の不動産投資は、市が推進するアフォーダブル住宅です。これについてはこちらの記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。