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ロサンゼルスの不動産投資エリアガイド ~主要エリアの家賃相場と利回り傾向~

ロサンゼルスはアメリカ有数の大都市圏であり、地域ごとに不動産市況や賃料水準が大きく異なります。都心の高層マンション群からビーチ沿いの高級住宅街、再開発が進む新興エリアまで、多様なエリアが存在し、それぞれ不動産投資の観点から魅力やリスクが異なります。

今回は、ロサンゼルスの代表的なエリアをご紹介するとともに、それぞれの特徴と2025年時点の家賃相場および利回り傾向について解説します。相場や利回りはapartment.com、loopnet.comの最新の数値を挙げていますが、あくまでも参考とお考えください。

マリナ・デル・レイ(Marina Del Rey)

マリナ・デル・レイは、ロサンゼルス西部の海沿いに位置する高級住宅地で、ヨットハーバーと高層住宅が立ち並ぶ洗練された街です。不動産投資の魅力として、シリコンビーチと呼ばれるテック企業集積地の一角にあり、富裕層や若い専門職からの賃貸需要が安定して見込める点が挙げられます。家賃相場は2025年5月時点で1ベッドルームが月額約$3,600に達し、これは全米平均の2倍以上と非常に高水準です。期待利回りは物件タイプにもよりますが、おおむね3〜5%台と評価され、高い家賃収入に支えられた安定した投資収益が期待できます。なお、直近1年間の家賃上昇率は約2.5%と緩やかながら上昇傾向を示しています。

ベニス(Venice)

Veniceはアートとビーチカルチャーが融合した個性的な地域で、かつてのヒッピー文化の中心地が近年は「シリコンビーチ」の一翼としてテック企業やスタートアップも進出しています。

不動産投資の魅力は、この観光地・文化拠点としての知名度から若手クリエイターやITエンジニアの賃貸需要が高いことにあります。家賃相場は2025年5月時点で1ベッドルーム平均約$2,800/月と高めで、期待利回りは物件次第で幅がありますが概ね3〜5%前後が目安です。また、一部地域では再開発により住環境が改善しつつあり、物件価値の上昇も期待されています。賃料水準は市内でも有数の高さです。

ウェストLA(West Los Angeles)

ウェストロサンゼルス(West LA)は、ロサンゼルス西部の総称で、UCLAなどの大学やオフィス街にも近接した便利な住宅エリアです。

不動産投資の魅力は、大学生から若手のビジネスパーソンまで幅広い賃貸需要に支えられ、空室率が低く安定した運用が期待できる点です。家賃相場は2025年5月時点で1ベッドルームが約$2,600/月と高めですが、周辺のサンタモニカやビバリーヒルズよりはやや抑えられています。期待利回りは一般に3〜5%前後で、立地条件の良さから長期的な資産価値の上昇も見込めます。なお、新規開発も進んでおり、賃料上昇は緩やかです。エリア内にはパームズ(Palms)やマー・ビスタ(Mar Vista)など多様な住宅街が含まれます。

カルバーシティ(Culver City)

カルバーシティは映画産業の歴史を持つメディア・エンターテインメントの拠点であり、近年はアマゾンやアップルなどのオフィス開設によりIT分野でも注目を集めるエリアです。

不動産投資の魅力は、映画スタジオやコンテンツ企業が集積することによる安定した雇用と、再開発プロジェクトによる都市機能向上で賃貸需要が堅調な点にあります。家賃相場は2025年5月現在で1ベッドルームあたり約$2,700とロサンゼルス平均を大きく上回り、期待利回りはおおむね3〜6%程度と、比較的堅実な収益が見込めます。また交通アクセスが良く、周辺エリアへの移動利便性も高い点も魅力です。

ビバリー・ヒルズ(Beverly Hills)

ビバリー・ヒルズは世界的に有名な高級住宅街で、治安や教育水準が非常に高く、ラグジュアリーな商業施設も集積しています。

不動産投資の魅力は、ステータス性の高い住所であることによる普遍的な人気と、富裕層外国人駐在員など堅実な賃借人層に支えられる安定性です。ただし物件価格も非常に高額となります。家賃相場は2025年5月時点でアパート1ベッドルームが平均約$2,800と高めですが、高級戸建てでは月数万ドルに及ぶケースもあります。期待利回りは一般に3〜5%程度と低めで、資産価値の高さに比した賃料利回りは控えめな傾向です。賃貸市場は安定しており、高い入居率が維持されています。

トーランス(Torrance)

トーランスは、ロサンゼルスのダウンタウンから南南西へ12キロの港湾エリア近くに位置する都市で、工業団地と良好な住宅地が調和した郊外型コミュニティです。日本企業の拠点も多く、日本人コミュニティが形成されている点も特徴です。

不動産投資の魅力として、家賃が西海岸の他高級エリアより割安なためファミリー層にも人気があり、比較的空室リスクが低い点が挙げられます。家賃相場は2025年5月時点で1ベッドルーム約$2,000とロサンゼルス平均並みで、期待利回りはおおむね3〜5%程度と平均的な水準です。堅実な賃貸需要による安定収入が期待できるエリアと言えます。また、大型商業施設が多く生活利便性も高いことから、日本人駐在員にも人気があります。

パロス・バーデス(Palos Verdes)

パロス・バーデスはロサンゼルス南西の丘陵地帯に広がる高級住宅エリアで、美しい海岸景観と全米トップクラスの学校区を有します。

不動産投資の魅力は、富裕層ファミリーから根強い人気があり資産価値が安定している点ですが、物件の多くが自家需要向けの一戸建てのため賃貸供給は限定的です。家賃相場は2025年5月時点でアパート1ベッドルームが平均約$2,700と高めで、実際には高級戸建てを含めた中央値で月$5,700程度に達します。期待利回りは概ね4%前後と推定され、超高級エリアゆえ利回りは低めながら長期的な資産保全効果が期待できます。賃貸物件数は少ないものの、その分空室率は非常に低く推移しています。

レドンド・ビーチ(Redondo Beach)

レドンド・ビーチはロサンゼルス南湾地域のビーチタウンで、マンハッタンビーチに隣接しながら比較的手頃な物件も多いファミリー向けエリアです。

不動産投資の魅力として、海沿いのレジャー環境と良好な学区により安定した住宅需要があり、二世帯住宅や小規模アパートも多く投資物件の選択肢が豊富な点が挙げられます。家賃相場は2025年5月時点で1ベッドルーム平均約$2,500と全米平均の1.5倍程度で、期待利回りは概ね3〜5%台と、ビーチ沿い物件としては比較的堅実な収益が見込めます。特に内陸側の北部には比較的手頃な物件も多く、投資初心者にも参入しやすいでしょう。賃貸ニーズが高いため空室も埋まりやすい傾向にあります。

マンハッタン・ビーチ(Manhattan  Beach)

マンハッタンビーチはロサンゼルスでも指折りの高級ビーチシティで、美しいビーチと洗練された住宅街を特徴とします。

不動産投資の魅力は、著名人やエグゼクティブ層に支持されるブランド力と極めて低い空室率にありますが、物件価格が非常に高額なため投資参入のハードルも高いです。家賃相場は2025年5月時点でアパート1ベッドルームが平均約$2,200と見られますが、広い戸建てでは月額$5,000を超える賃料も一般的です。期待利回りは2〜5%程度と低めで、キャッシュフローよりも資産価値の安定や長期的な値上がり期待が重視されるエリアです。今後も高級住宅地としての価値が保たれる見込みです。