アメリカでは、日本人を含む外国人が不動産を購入することは法的に認められています。特にロサンゼルスのような国際都市では、外国人バイヤーは珍しくなく、日本から遠隔で購入を進めている投資家も少なくありません。ただし「現地エージェントを使わずに自力で購入できるか?」という点になると、可能ではあるものの相応の準備と覚悟が必要になります。
物件探しは容易
まず必要になるのは物件探しですが、これは簡単な英語がわかればかなりスムーズに進められます。アメリカにはMLS(不動産流通システム)を基盤とした物件情報サイトが整備されており、Zillow、Redfin、Realtor.comなどの大手サイトを使えば誰でも簡単に物件検索が可能です。インターネット上で誰でも閲覧できるため、現地に行かなくても多くの情報を集められます。
ただし、実際に売主との交渉や契約交渉、物件調査(インスペクション)などはネットだけでは完結しにくく、現地の専門家の協力が重要になってきます。
購入にあたって必要な書類も多くあります。本人確認のためのパスポート、資金証明の銀行残高証明、そしてアメリカでの納税手続きに必要なITIN(納税者番号)などが代表的です。ローンを使う場合はさらに融資の事前承認書などの準備が求められます。ロサンゼルスでは現金購入する投資家も多いですが、もし住宅ローンを利用するなら、外国人専用の「フォーリン・ナショナル・ローン」を使うことになります。一般的には頭金は物件価格の25%以上を求められ、金利も現地居住者より高めに設定される傾向があります。
言語の壁と法制度の違いがハードル
さて、こうした書類準備をクリアすれば次は契約です。アメリカでは通常、売主側にも買主側にもエージェントがつく「両代理制度」が一般的ですが、買主エージェントをつけない選択も可能です。しかし実際には、交渉、契約書の作成、権利調査(タイトルチェック)、クロージング手続きなど、専門知識が必要な工程が連続します。特にロサンゼルスは物件価格が高額で、物件も築年数が古いものから最新の高級新築物件まで幅広いため、インスペクションで発見される修繕リスクも考慮しなければなりません。
エージェントを使わずに自力購入を進めた場合、言語の壁と法制度の違いが最も大きなハードルになります。契約書はすべて英語で、しかも専門用語だらけ。翻訳ツールを活用することもできますが、不動産取引では些細な解釈違いが大きなトラブルを招く可能性があるため、通訳や翻訳のプロの手を借りるのが安全です。加えて、現地での内見やインスペクションの立ち会いができない場合、オンライン内覧や現地代理人に依頼するケースもありますが、物件の状態を100%把握するのは難しいというリスクも伴います。
実際、ロサンゼルスでの不動産投資は、価格帯が100万ドルを超える物件も珍しくなく、取引額が大きいだけにミスが許されません。契約書の内容確認、権利関係の調査、エスクローでの決済処理などは、専門家のサポートを受けながら進める方が安全です。現地には日本語対応の弁護士や会計士、不動産管理会社も多く存在しますので、完全に「自力」ではなく「必要な部分は専門家に任せる」という柔軟なスタンスが現実的です。
結論として、ロサンゼルスでも自力での不動産購入は理論上可能ですが、現地の商慣習・法律・英語・実務負担を考えると、信頼できる現地のプロフェッショナルを活用するのが無難かと思います。弊社は物件探しからアフターフォローまで、一貫したサービスを提供しております。LAでの不動産投資にご興味がおありの方は、ぜひ弊社にご相談ください。